はじめに
私達に必要不可欠なものの1つに食事があります。私達の身体は食べ物でできていると言っても過言ではありません。
食事が与える影響は身体だけだと思っていませんか?実は心や、精神にも深く関わっているのです。
栄養不足になると心にどのような影響を及ぼすのか、その具体例と体内で何が起こっているのか、過去に拒食症になった筆者の体験を交えてお伝えしていきます。
無理な食事制限は危ない!我慢と心のメカニズム
例えば、ダイエットで体重を落としたい時、ある程度食事に制限をかけますよね。
何に対してもそうですが、制限を設けると人はストレスを感じやすくなります。
反対に「今晩は友達と大好きな焼肉だ!!」となると昼からワクワクして、焼肉を食べた時も幸せでいっぱいになると思います。
ダイエットのため、食事を抜いたり、サラダだけだったり、サラダチキンやゆで卵だけ、など、偏った食事をしていると、自分では大丈夫と思っていても、身体も心も無理をしています。
栄養素は筋肉や骨、血液に必要だというのはみなさんご存知かと思いますが、実は脳も栄養を必要としている大事な臓器です。
実はダイエットをする際、意識する炭水化物に含まれている糖質は脳のエネルギーに最も必要な栄養素なんです。
脳のエネルギー源となる糖質が不足すると頭がぼーっとしてしまい、平常時より的確な判断ができなくなります。
頭がぼんやりすることで、疲れやすくもなります。
偏った栄養の食事や、栄養をほとんど摂らない生活をしていると体重は減少し、身体は極度の飢餓状態に陥ります。
飢餓状態になると通常時より栄養を吸収しやすくなり、太りやすくなります。
ここでドカ食いをして元の体重より増えてしまうことをみなさんご存知と思いますが、「リバウンド」と呼びます。
極端に栄養素を減らしたり、偏らせてしまうと心身にストレスがかかります。
たとえ短期間で痩せても開放感から食べ過ぎてしまうとリバウンドを引き起こします。
そうなると、ダイエットをしている人にとって我慢→解放→体重増加→落ち込むという負のループが発生してしまいます。
筆者は20代の時に拒食症を経験しました。
拒食症とは太ることに強い恐怖心を抱いてしまい、過度な食事制限を行って、心身に様々な問題が現れる病気です。
拒食症が心の病気と言われている大きなポイントが、痩せているにも関わらず「まだ太っている」と思い込んでしまうことです。
筆者も”好きな人のために綺麗になりたい”というきっかけでダイエットをしました。
しかし、160cm、40kgになっても、”自分はまだ太っている”と当時は本気で思っていたのです。
体重が増加しないように食事を最低限にして、毎日汗だくになるまで運動をしていました。
それでも体重の低下が停滞してダイエットがうまくいかないと、酷く落ち込んで、家に引きこもる機会が多くなっていきました。
拒食症をはじめ、摂食障害になると体重の増減でテンションの上がり下がりが激しくなります。
いわゆる「躁鬱」で、摂食障害が精神的な病気と言われる理由の1つです。
通院はしていたのですが、なかなか良くならず、入院することになり、投薬や点滴での治療、カウンセリングなどを行い、治療をしていました。
当時は先の見えないトンネルを一人で歩いているような、絶望的な気持ちでいました。
そんな私にも、ひょんなことから転機が訪れます。
完治のきっかけはなんと”食事”ー心の栄養は食事に詰まっているー
完治のきっかけもなんと食事でした。
精神科は体の不自由があるわけではないので、基本的にホールで患者さんが集まって食べます。
そこで仲良くなった1人の患者さんに「売店で買ってきたんだ、よかったら一緒に食べない?」とチョコレート菓子をくれました。
「一緒に食べるのに自分だけ食べないのも申し訳ないな…」と思い、食べた瞬間小さい頃ご褒美に食べていた記憶が走馬灯のように蘇ってきたのです。
腹の底から、湧き上がるような嬉しさでした。
それから、病院で出てきた食事を無理して完食するというよりも、好きなメニューが出てきたら食べるようにしていたら、少しずつではありますが自然と完食できるようになりました。
退院し、完治した今だから分かるし、言えるのですが、大切なのは「美味しく楽しく」食べることです。
栄養不足になると身体も心もガタガタになるということを身をもって実感しました。
心身ともに健やかに明るく生きていくためには栄養バランスの良い食事を3食、腹8分目食べるのがベストです。
心にはセロトニンが重要!様々な方法でたくさん取り入れよう
心の栄養の観点で見ると特に「ビタミンB6」を積極的に取り入れるのがオススメです。
これらは幸せホルモンと呼ばれているセロトニンを作り出すのに必要な栄養素です。
ビタミンB6はバナナ、乳製品、大豆製品、カツオやマグロなどの赤身の強い魚に多く含まれているので積極的に取り入れると効果的です。
また天気の良い日は外でピクニックをしたり、ベランダに出てご飯を食べるのも効果的です。
日光に当たるとセロトニンの分泌を促してくれます。外で食事をするのが難しい場合は日光浴だけでも構いません。
セロトニンは喜びを司るドーパミン、悲しみを司るノルアドレナリンをうまくコントロールし精神を安定させる働きがあります。
食べ物や行動で沢山セロトニンを作り出してあげましょう。
身体と心は繋がっている~自分を大切にしよう~
極端に少ない栄養摂取は、体に、特に脳に影響が及びます。脳に影響が及ぶことで気持ちの面にも影響を及ぼします。
忙しい現代社会の中で食事の優先順位が下がり、おざなりになってしまうと、時に大きな病気を引き起こすこともあります。
「いただきます。」と「ごちそうさま。」を大切にして自分に優しく、楽しくご飯を食べてくださいね。
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