脱毛するとワキガになるってほんと?

脱毛のトラブルと対策

暑くなり半袖を着る季節になると、洋服の隙間からチラリとワキが見えますよね。人から見える部分なので、得に薄着の季節は常にお手入れをする必要が出てきます。毎回のお手入れが面倒で、いっその事ワキの脱毛をしたいと考える女性もいるのではないでしょうか。

最近ではワキなどの部分脱毛を、初回限定で格安キャンペーンを実施しているサロンも多く、お試し気分でワキの脱毛からチャレンジする人もたくさんいます。

そんなワキ脱毛ですが、ワキの脱毛後に「ワキガ」になるという妙な噂があるのです。これから脱毛しようと思っている人にとってはこの噂、非常に気になりますよね。

そこで今回は、「ワキを脱毛するとワキガになることがあるのか?」を調べてみました。 

【ワキを脱毛したらワキガになった?】

ヤフー知恵袋や発言小町などの悩み相談サイトで、

  • 脱毛したらワキガになった
  • 汗の量が増えて臭うようになった

という悩み相談が増えています。

これを見て、これからワキの脱毛をしようと思っていたけれど、ワキガになったら嫌だからと、脱毛するのを躊躇する人がいるかもしれませんね。

では実際にワキの脱毛をすると、ワキガになることはあるのでしょうか?

結論から言うと、ワキを脱毛したことでワキガになることはありません。

それならどうしてワキガになったと悩む人がたくさんいるのでしょうか?

それはちょっとした誤解が原因なのです。

その誤解とは何かを説明していきましょう。

【ワキガになる原因は?】

ワキから汗を出す汗腺は以下の2つの種類があります。

  • アポクリン腺
  • エクリン線

この2つの汗腺のうち、「アポクリン腺」がワキガに深く関係しています。

アポクリン腺から出る汗は、タンパク質や脂質、アンモニアなどの成分が含まれていますが、体外へ排出された直後はほとんど無臭なのです。

しかし、この無臭の汗に含まれるタンパク質などの成分が、皮膚表面の細菌によって分解されることで、不快な臭いを生み出すようになり、ワキガが発症します。これがワキガの原因です。

説明が少しわかりにくいかもしれないので簡単にまとめると、

  • アポクリン腺から排出される汗が原因で強い臭いが出る
  • つまりアポクリン腺が多い人はワキガになりやすい

ということです。

ワキガの原因であるアポクリン線の量は生まれつき決まっていて、アポクリン腺が突然増えたり減ったり変化することはありません。つまり、大人になってから突然ワキガ体質になることはないのです。

思春期頃にはっきりとワキガの症状が出る場合は、生まれつきワキガ体質なのだと考えられます。しかし、大人になってから突然ワキガになったと感じる人は、ワキガではない、何か別のことに原因があると考えた方がよいです。

また、ワキガになりやすいかどうかは、耳あかのタイプでも判断できます。

  • カサカサして乾いているタイプの耳あか
  • ベタベタと湿っているタイプの耳あか

この二つのうち、湿っているタイプの耳あかの人の方が、ワキガを発症する可能性が高いのです。

【ワキガは遺伝する?!遺伝子にも関係がある?】

ワキガになるかどうかは、遺伝と遺伝子で決まっています。

両親がワキガ体質である場合、その子供は80%の確率でワキガの体質が遺伝すると言われています。

また、遺伝だけではなく、ワキガになる可能性がある遺伝子「ABCC11」を持っているかどうかで、ワキガになるかが決まります。

しかし、日本人は欧米人に比べて、遺伝子レベルでワキガになる人は非常に少ないことが分かっています。ほとんどの場合が親からの遺伝、生まれ持った体質なのです。

【ワキの脱毛をすると「汗が増える」「ワキガになる」は錯覚】

ワキの脱毛後ワキガになったと訴える人は、脱毛サロンの機械が原因なのではないかと推測していますが、そんなことはありません。

脱毛には光脱毛を使う脱毛サロンと、医療用のレーザーを使うクリニックあります。

レーザーで脱毛すると永久脱毛の効果があり、光脱毛は一時的な脱毛効果が得られますが、レーザーと光、どちらも毛根にダメージを与えて脱毛するという原理は同じです。

光脱毛が汗腺に影響を与えることはありませんが、レーザー脱毛は若干アポクリン腺に影響することが分かっています。

レーザー脱毛で毛根を破壊する時に、毛根周辺に熱が発生し、毛穴の中にその熱が少しの間こもるのですが、そのこもった熱がアポクリン腺にダメージを加えます。その結果、ワキの発汗が抑えられ、臭いの改善にもつながるのです。

つまり、脱毛の機械がワキガの原因だと考えることはできません。むしろ改善の効果が期待できるのです。

では結局、原因はなんでしょう?

ワキの脱毛をしたら汗の量が増えたと感じる理由は二つあります。

一つは、単に毛がなくなってつるつるになったからです。脱毛をする以前は、ワキの毛がストッパーになり汗を食い止めていましたが、脱毛しストッパーがなくなったことで、汗がサラサラと流れやすくなりました。

汗の量は以前と変わりませんが、汗の流れ方が以前と変わり、そのせいで汗の量が増えたと錯覚する人が多いのでしょう。

そしてもう一つは、常にワキ汗のことを気にするあまり、精神的にストレスを感じて発汗し、多汗症を誘発するケースです。

脱毛後、ワキ汗が気になりだし、それがストレスとなって多汗症を発症(発汗の恐怖でさらに発汗する症状)。

多汗症になり、汗の量が増えればワキガ体質ではなくても、多少臭いが発生することもあります。また、ストレスからの発汗は臭いがキツくなると言われているので、それもワキが臭う原因の一つなのでしょう。

ストレスから多汗症になってしまう人は少なからずいるようです。

脱毛後は、

・少しぐらいの汗は気にしない

・ワキのことばかり考えてストレスをため込まない

この二つのことが重要です。

【まとめ】

今回は、ワキの脱毛をするとワキガになるという噂があり、実際にワキガになったり発汗量が増えたりという悩みがweb上で多発していたので、脱毛とワキガに何か関係があるのかを調べてみました。

しかし、脱毛が原因でワキガになるという因果関係はありませんでした。

これからワキの脱毛をしようと思っている人は、心配しなくても大丈夫です。安心して脱毛にチャレンジしてみて下さい。